とかげ手帳

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烈伝シリーズ総括 *ネタバレあり

 ビブロンの個人的読書記録、新年第一弾です。やっとこさカカシ烈伝を読んだので、総括感想をば。

 まず、それぞれの印象から。
カカシ→戦記ファンタジー。たとえるなら守り○シリーズみたいな感じ。
サスケ→○リ○ッド映画。たとえるなら○ュラシッ○パーク。
ナルト→劇場版NARUTO。映画化するならこれ。
 全体的に「読める」というのが第一印象。何様だと思われるかもしれませんが、ノベライズにはひどいものもあるので、この点はとても良かったなと思います。小説という媒体に合った描写が盛り込まれていて、ノベライズの特性をしっかり生かせているなと。
 
 個人的にはカカシ烈伝が一番好きです。少年王子のナナラが王族としての意識を確立していく過程がていねいに描かれていて、すっかりナナラくんのファンになりました。六代目ファンこじらせてて、七代目からの手紙に驚くのがかわいい。特に、飢えた少女に宝石を渡すくだりが好きです。美談にせず、その行動が少女を傷つけることになったと自覚させることで、本当に民のためになることは何かを考えさせる、良いシーンでした。人間の暗部をしっかり描き切ることで、物語に深みが出ていると感じました。
 カカシ烈伝でびっくりしたのが、サクモさんが亡くなったときのことを思い返すシーン。通夜に読経ときて、葬儀は仏教式であることに驚きました。そうだ、お寺あったもんな……。葬儀の仕方は考えたことがなかったので新鮮でした。
 火遁・水霧はずるい。炎の鳥なんてかっこよくないはずがない……。五十人切り(切ってはいない)も好きです。なんとなく、霧の国編を思い出しました。イナリに諭すシーンとか波の国の人々が立ち上がるシーンとかと似ている気がする。最初に「カカシ先生かっこいい!」となるエピソードなので、重なりが見えて楽しかったです。
 それにしても、個人で動くカカシ先生の姿はあまり見ないので、やっぱり元暗部は伊達じゃないなと改めて感心しました。いやあ、かっこいいですね。そして「先生」ですね……。
 ところで終章で酔っ払ってるサイがかわいくないですか? めっちゃかわいい。美人夫婦と称されているサイいの夫婦がかわいい。突然出てくるのは反則だと思います。
 ナナラくんがかわいいのでこれからの列陀国が気になってしょうがない。プライベートでこっそり訪れた六代目を見つけて無理やり王宮に招く話とか転がってませんか……。相談役にさせられそうになってあわてて逃げるカカシ先生とか、見たいですね。ナナラくんはボルトとかと同年代なんだろうか。復興の手伝い任務とかで派遣させられないかな……。絶対喧嘩しそう。「なんだ子供じゃないか」とか言ってさ……。ナナラくんも子供だからね……。
 閑話休題
 カカシ烈伝は、カカシ先生の話、というよりはナナラの成長物語となっていて、NARUTO世界をうかく生かしたノベライズだなと思いました。私はこういうものを求めていた。キャラも好きですが、何より作品世界が好きなのでそれが広がるノベライズはガンガン出して欲しいです。キャラ小説より読み応えありますし……。一つの物語として面白かったです。
 
 そういえば列陀国は南米かな? と以前書きましたが、食べ物や文化を見るにチベット周辺がモデルっぽいですね。なるほどそれは化石も出るわけだ。
 ということでサスケ烈伝の話。一番に読んだのに感想を書かなかったわけは、直後にナルト烈伝を読んでしまったからです。
 序章から読者を殺しに来ている。分かってはいるけれど、いざ描写されると打ちのめされますね。そうだ、そういう男だった。別にイケメンが好きというわけではないのであまり認めたくはないのですが、私はサスケが一番好きなのではないかと最近気づきました。大きな声では言いたくないのですが。認めたくなさ過ぎて、「好きなんでしょう?」と詰問される夢を見たことがあります。(結局やけくそになって「好きです」と言ったところで目が覚めた)
 閑話休題
 サクラちゃんも加わって、謎解き。頭脳的なことはこの二人得意だからな、とか思っていたら急に独占欲でますねサスケさん。普段離れているから気づいていなかったのか。サクラちゃんも美人だということに……。個人的にはサスサクは他の夫婦観とは違う関係を築いていると思っているので、一概には言えないんじゃないかと思っています。サスケの場合、帰る家はノ葉にあるけれど木ノ葉が帰る場所であるかというと少し違うような気がするので……。この話は複雑になりそうなのでやめます。
 問題は後半ですよ。竜獣あたりから嫌な予感はしました。まさか○ュラシッ○パーク始まるとは思わないじゃないですか……。サスケさんが○ツ○ロウさん並に琥珀を手懐けたときは大笑いしてしまいました。すみません。動物とは相性がよいサスケ……。アニナルで鷹を撫で撫でしていたシーンは目に焼き付いてます。悪役がしょうもないミスで自滅するところも○リ○ッド映画っぽいなあと思ってしまった。
 でも、まさか穢土転生イタチさんに会ったときの気持ちを聞ける日が来るとは思わなかったですね……。あと205ページにとんでもないこと書いてありますよね……。さらっと書いてあるけど衝撃でしたよ私には。あのときにはすでに巨大感情があったと認めてるようなものじゃないですか……。「理性も理屈も超えた場所で」じゃないよ! 
 サスケ烈伝は、二人のためにナルトが尽くした原作とは逆で、ナルトのために二人が動いているのが印象的でした。いや、こんな日が来るとは……。感無量ですね……。
 あと、何回かサスサクが夫婦みたいだと思っていました。みたいじゃなくて実際に夫婦なんですよね……。すごい……。
 終章。いやほんとナナラかわいいな……。カカシ烈伝読んだあとに読み返すとしみじみ思ってしまう。マーゴとジジ、無事に会えてよかった。本当、よかった。サスケのかっこよさに慣れなかったり、おばあちゃんになったときのことを想像していたりするサクラちゃんがかわいくていけない。料理をふるまうサラダちゃんが明らかにサスケを意識していてかわいい。222ページは心のオアシスです。

 ナルト烈伝についてはさんざん騒いだのでもう何も言いません。
 
 烈伝シリーズは「赤の他人から見たキャラクター」を意識しているのか、オリキャラやモブからの視点が多い気がします。だからこそ改めてキャラクターの魅力が分かって面白い。全部オリキャラ視点の話とか読んでみたい気もする。あの世界観、まだまだ生かせるのでもっと広げて欲しいなと思います。過去編もあっていいんだよ……。やぐらさんが水影になった経緯とか、うずまき一族の話とか……。小説版はゴリゴリに重くていいと思います!(個人的好み)
 このシリーズは、見たい世界のその上、予想を越えたものを見せてくれました。いいもの読んだなという気持ちです。NARUTOという作品の世界観が好きなら読んで損はしないと思います。

 本当にありがとうございました!

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