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とかげ手帳

手帳の中身のおすそわけ

読了本まとめ―4月―

 前回から一カ月も経ってしまった。新生活が始まってバタバタしていたからなあ。一カ月分まとめる方式で行こうと思う。

 いつでも本が買える環境というのはとても恵まれていたのだ。と深く思う一カ月だった。ネットで注文すればすぐだが、実際の店舗に行って買うのが醍醐味というものだ。

 さて、4月に読んだ本は4冊。まだ四月は終わっていないけれどこれから一冊読み切るのは難しいだろう。

 まず『諜報員アシェンデン』(私が読んだのは角川文庫版だったが、アマゾンさんになかったので手に入れやすい岩波文庫をあげておく)

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 ドストエフスキーチェーホフが生まれたロシアに行けるという理由(『お菓子とビール』岩波文庫モーム略年譜より)で諜報活動を引き受けたモームの自伝的作品。病気がちだったのに行くその情熱がすごい。なんて話は置いておいて、ほぼ実話だというからすごい話だ。派手なことは全く起きない。ただ淡々と人間観察と周囲の警戒をしている。けれど緊迫した空気はあってつい窓の外を確認したくなる、そんな話だ。

『ハイ・ライズ』

ハイ・ライズ (創元SF文庫) | J・G・バラード, 村上 博基 |本 | 通販 | Amazon

 J・G・バラード、気になって一冊選んだのがこれ。高層マンションの話なのだが、階層で身分差が出来ていく感じ、今のマンションでも起こりえそうだ。これが1970年代に書かれたんだから、預言者か何かかと思ってしまう。こちらから見ると十分狂っているのに、この世界では当たり前のようになっている。狂っていると感じなければ狂ってはいないことになるのだろうか……?他の作品も読みたくなった。

ヴェネチアー水の迷宮の夢』

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 ヴェネチア展に行った時に読もうと思って途中でやめていた。詩的で美しい文章に呑み込まれそうになって、この本自体が迷宮のように感じた。文字が、文節が、文章が、ぐるぐる回る。ヴェネチアはいいぞ。

The Indifference Engine

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 水の被害によく遭う本。けっしてわざとではない。おかげでよれよれになってしまった。いったりきたりちょっとずつ読んでいたので読み切った。いやあ、やっぱり面白い。面白いというか、がつんとくる。意識って、人間って、戦争って、自由ってなんだ。自分の中で思考が始まる。たまに読み返して自問自答したい。

 

 海外文学またはSFを読んでいるのは、勉強で読む本と娯楽で読む本を混同したくないからだ。がらっと違う本を読んで頭をリセットしたいからだ。翻訳文体が恋しくなる。せっかく一人の時間が増えたから、月10冊くらいは読みたいなあ。5月も読むぞー!